Between Stimulus and Response
岡田英雅   



合格学習記




卒業年度:08年 森本 祥太郎
合格大学:東京大学(理科T類)  *現在,東大野球部に所属

自分は高校時代野球班に所属していて忙しかったので,似たような境遇にある人たちに読んでもらえると嬉しいです.

【高校1〜2年】

高1のころは学校の小テストで使われていた『大学入試英語頻出問題総演習(桐原書店)という参考書で英語の学習をやっていました.小テストで良い点数をとれるように勉強し,また一度身に付けた知識を失うのはもったいないと思い,復習も毎日少しずつやっていました.平日の放課後は練習(火・水・金),日曜日は終日練習試合でつぶれていたので家で勉強する体力は残っていませんでした.そこで僕は電車の中で毎日30分くらい集中して勉強していました.毎日朝練(自主練習)があったので朝が早いのにも慣れて,とても集中できるようになりました.この電車内勉強で小テストはほぼ満点.一年の終わりには丸ごと本一冊覚えていました.

要は時間ではなく,集中力の問題だと思います.一日の学校以外の勉強は電車内だけでした.高1のときはテスト期間以外の勉強は『英頻』くらいしかやっていませんでしたが,これをまるまる一冊覚えるだけで入試レベルの問題にも対応でき,その後の英語の勉強は楽でした.

その他の教科は「学校のテストを頑張る」という感じでした.高2では電車の中で市販の長文やリスニングをやるようになり,高2でだいたい英語は完成していました.

 【高校3年】

夏の大会までは野球を「これでもか」というくらい頑張っていたため相変わらず勉強する時間,体力はありませんでした.なので,夜は良く寝て電車の中や学校で集中して勉強していました.下手に帰ってから勉強しても集中できないと見切っていたからです.
 英語に関しては岡田先生の授業が入試対策だったのでそれだけで十分でした.

野球が終わってからも生活リズムは変えませんでした.5時に起きて11時には寝ていました.自分には夜型のリズムはあわないと思ったからです.せっかくつけた体力を失うのはもったいないと思い,朝に走っていました.そのおかげで頭も良く働き集中できました.下手にリズムを変えないことが重要だと思います.このリズムで入試までいきました.睡眠や運動に時間を割くことに罪悪感を感じないでください.だらだら長時間やるよりずっといいです.

 【アドバイス】
・ 自分の経験から,受験勉強は高1〜2の勉強が重要だと思います.毎日30分くらいこの時期にやっておくと勉強するくせがつきます.これが合格につながります.個人的には英語だけ先にやって完成させてしまうのがおすすめです.電車で頑張りましょう.
・ 暗記ものをするとき手で書いて覚える人が多いですが,これは効率が悪いと思います.何回も頭の中で繰り返して覚える方がずっといいです.
・ 早寝早起きをしましょう.夜遅くまでやる人が多いですが,脳の状態的に効率が良くないです.入試は朝です.早起きなんてやっているうちに慣れてしまうものです.
・ 塾は行く必要ないと思います.一回僕も高1のときに行ってましたが効率が悪いのでやめました.自分で良い参考書や問題集を選んでやるほうがよっぽど効率がいいです.
・ まわりに流されないのが一番重要です.「塾行かなきゃやばい」とか「この参考書はみんな使ってるから自分もやらなきゃ」とか思う必要は全くありません.これは難しいことですが,自分が正しいと思ったことをやりましょう.

・ 勉強が忙しくても部活はあきらめないでください.下手すると一生後悔します.

 

 

miscellaneous thoughts

 高校野球班の朝練には「森本メニュー」というのがあります.伝説と化すほど過酷な内容で,森本君は毎朝それをこなしていたそうです.

 練習や勉強に対する姿勢が後輩だけではなく同輩・先輩からも尊敬されていました.森本君が高校2年生の夏の大会終了後,高3のキャプテンが涙にむせびながら「森本のようなすごい後輩と野球が出来て幸せだ」と挨拶しました.これには僕も大変驚きました.この学習記も後輩達に「森本さんのが読みたい」と言われて執筆を依頼しました.

 「要は時間ではなく,集中力の問題だと思います」

 古文の先生から聞いた話です.森本君がノートを取らないので注意をしようとした時のこと.「じっとこっちを睨んでいるから,注意するのは止めにしたよ」と仰っていました.凄まじい集中力を感じたそうです.こんな調子で常に学年上位を維持していました.

 「睡眠や運動に時間を割くことに罪悪感を感じないでください.だらだら長時間やるよりずっといいです」

 夏の大会終了後,高3生は引退します.引退後も森本君は後輩達に混じって朝練を続けました.彼曰く,「頭がスッキリして勉強がはかどる」のだそうです.センター試験当日の朝,森本君は寒稽古に参加.「頑張ってきて下さい」と試験会場に向かう彼に野球班の後輩達が声をかけていました.背中を負う後輩達の視線が森本君に対する尊敬と憧れを物語っていました.

「塾は行く必要ないと思います」

 同感.

「まわりに流されないのが一番重要です」

 同感.

 野球部に入班したての頃,筋肉痛で駅の階段を上るのも辛かったそうです.そんな森本君が,自ら考え出した過酷な練習メニューを毎朝こなし,忙しさを言い訳にせずに学力も着実に伸ばし東大へ.

 「僕はもっとできる」

 森本君は3年間,そう自分に言い聞かせていたのかもしれません.

 これから後に続く野球班の後輩達には森本先輩が残してくれたものを大切にして欲しいと思います.



← 前のページ  16 次のページ →

   

Copyright(c)2009 Hidemasa Okada All rights reserved.